京都プチ旅行ネタをお休みして、先日行ってきたヨドコウ迎賓館をご紹介します。
カテゴリに「歴史的建造物」を作ってしまったレトロ建築好き。
明治時代(1868年~1912年)の洋館建築が大好きなので、神戸の異人館や、旧居留地界隈のレトロ建築、横浜のレトロ建築、上海・外灘の石造り建築群、フランス租界の洋館など、大好きなのです♪
今年のお正月に東京・丸の内の三菱一号館美術館(ジョサイア・コンドル設計)に行った時は建物と美術展、ダブルでウハウハ♪
こんな本も持ってます ⇓
フランク・ロイド・ライトの設計の芦屋のヨドコウ迎賓館。
もとは造り酒屋・櫻正宗の八代目当主山邑太左衛門の別邸です。
2016年からの改修工事が終わり、2019年から、一般公開が再開されているので友人を誘って行ってみました。
阪急芦屋川の駅から徒歩6分(Google Map)、パンフレットには徒歩10分。
ネットで、ヨドコウ迎賓館のことを書いた記事を読んだら、迎賓館前の坂を「ライト坂」と呼ぶが、名前とはうらはらにヘビー(勾配のすごい)な坂、とのことで覚悟して臨みました。
実際、行ってみたら…へ? 坂たいしたことないんだけど??って拍子抜け。
書かれた方は、神戸・北野町の異人館周辺の急坂をご存知ないのかな? ヘビーといえば…あの坂を覚悟してました…
入り口から、玄関までのアプローチが長いです。
敢えて、玄関を見えないように作っているとか。狭い道の先に開けたところがある方が感動を呼ぶ、と言う一種の仕掛ですね。
見えてきました…すごく細長い建物です。
斜面に建っているので4階建てです。
フランク・ロイド・ライトによる原設計は1918年ですが、1922年にアメリカに帰国してしまったため、帝国ホテルライト館設計に携わった遠藤新と南信が実際の建築を行ったそうです…。
1924年竣工。1974年に国の重要文化財に指定されました。
車寄せ
芦屋の町を一望!
入館は予約制です、入場料500円。
検温と手指消毒して入館。外観は洋風ですが、日本家屋なので靴を脱いであがります。
そう言えば…東京・池之端の旧岩崎邸庭園(ジョサイア・コンドル設計)も、外観は洋風でも靴を脱いであがりました。
2階の応接室
入り口が狭いです、入ってすぐのところに柱があるせいでしょう。
構造上の理由かも知れませんが、なんかブサイク ←失礼
シンメトリーな応接室の奥はバルコニーになっています。
部屋の両側にピンク色の布を張ったベンチがありますが、この下には梁が通っていて、梁を隠すためのベンチと、作り付けの収納だそうです。
両側の窓からは緑が見えてきれいです。
窓の上に扉付きの小さな小窓が並んでいます。これもデザインなんですね。
3階 和室
⇓ ここは小さなお部屋 窓越しに和室が見えます
和室は3間続きで、中央の和室に廊下から上がる3段の階段が付いています。
和室は3間とも廊下よりも段上がりになっているんですね。
廊下から3段上がった中央の間の前の窓とバルコニー
手前の和室の廊下側に明かり取りの窓が設えてあります。
葉っぱの飾り銅板を使っていて、廊下の飾り銅板とおそろいです^^
廊下
3階の和室は、当初のライトの設計にはなかったのですが、ライト帰国後に、施主の強い希望で日本人の弟子の設計で作られたそうです。
写真右側の階段を上がって和室に入ります。
窓から西日が入ると、廊下に銅板の透かし模様の影が落ちて美しいそうです。
雛人形展
写真撮影禁止
貴重な雛人形を展示されています。
山邑太左衛門が一人娘の誕生を祝って、京都の丸平大木人形店に作らせたという雛人形。
お雛様の着物が、木目込人形の様にボリュームがあります。
見ごたえのあったのは、花嫁人形のお道具。
昔の貴族のお嫁入り道具が再現されいて、普通の雛人形のお道具にはないようなお布団や蚊帳、火鉢などもあり興味深かったです。
花見人形は、お花見をしている女御の生きているように自然な仕草が見どころです。
平成4年から、毎年この季節に展示されているそうです。
3階 廊下
梁が張り出した圧迫感のある廊下
3階 小間使いの部屋(メイド部屋)
3階 主寝室
3階 婦人室
4階 食堂
四角錐の天井の形状が面白いです。
天窓のような三角の小窓がたくさん付いていてヨーロッパの教会のような雰囲気のお部屋です。
4階 屋上バルコニー
見晴らしがいい!!
…のですが、煙突が邪魔!
2階の応接室の煙突がここまで延びていて視界の妨げになっているんですね、設計ミスかと思っちゃう(笑)
⇓ 海側から観た食堂
⇓ 4階のバルコニーから、3階のバルコニーへ降りることができます。
フランク・ロイド・ライトは、ル・コルビュジエ、ミース・ファン・デル・ローエと共に「近代建築の三大巨匠」と呼ばれてるんですって…大家なのですね。
初めて知りました^^
山邑太左衛門さんはこのおうちを気に入ってらしたでしょうか?
バルコニーへの出口がたくさんあり、小窓も多く、デザインと言ってしまえばそれまでですが無駄に多いと感じました。
開口部が多いと、冷暖房が効きにくいので夏、冬は過ごしにくいですよね。
土地の形状から仕方が無いとは言え、階段が多いです。
迷子になりそうな複雑な造りで、住みやすいとは到底思えないお屋敷でした。
ヨドコウの社員寮になっていたこともあるようです。
天井からの照明がないので現代人には馴染めないように思います。
個人的感想としては、ワクワク感のない建物でした。
ライト氏の設計は、旧帝国ホテルが有名で、現在は明治村に移築されているそうです。
レトロ建築好きとしては一度行ってみたいです。
「北海道開拓の村」には行きましたよ♪
開拓時代の和洋折衷の建物など、興味深いです!
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