12月4日、9時半に三宮駅をバスで出発して、和田岬砲台跡、初代兵庫県庁舎、ベルトコンベアー跡地と3つ回って、ポートピアホテルのGOCOCUでブッフェランチ。
ランチの後は、旧生糸検査所、KIITOを見て回り、いよいよ、わたしが観たかった、旧乾邸へ。
冬の日暮れは早くて、旧乾邸に到着したのは、17時でした。
すでに7時間半も経過。日は落ちて暗くなっていました。
1936年竣工。
設計は、渡辺節(旧大阪商船神戸支店、ダイビルなど設計)。
玄関ホール、シャンデリアやマントルピースなど豪華で重厚な作りでした。
お庭から見た、旧乾邸。(下)
左側が車寄せです。
回廊風の車寄せ。
天井にモザイクタイルがぎっしりと貼られていて、時間とお金をかけてつくられているのがわかります。
この部分(下)、穴は、明り取り用の穴の開いた天井です。
来客用玄関(下)
瀟洒な鉄の門扉が着いています。
正面のモザイクの絵がお客さんをお迎えしてくれる趣向です。
玄関は、こちらと、奥に家族用の玄関、庭から入る女中用の玄関と3つもありました。
玄関ホール
ホールの吹き抜けには圧倒されます。
窓ガラスはステンドグラスになっていてところどころ色ガラスがはめ込まれています。
天井の漆喰と梁の力強いデザインに圧倒されました。
釘隠しでしょうか、葡萄をデザインしたものです。
邸内の随所に葡萄のモチーフがあるのですが、これは、ワインが好きな新治の為に葡萄のデザインが取り入れられたようです。
豪華な応接間
豪華なシャンデリア!
こちらの庭に面した大窓もステンドグラスのように色ガラスがはめられているようです。
暗い時間に行ったので、わかりにくかったです。
応接間から、新治の寝室に向かう階段が設えてあります。
真紅の絨毯敷の階段です。
立派なマントルピースは、シャンデリアとともに、このお部屋の風格をUPさせています。
下)窓側から見た応接室。右奥に見えているのがシガールーム
シガールーム
ここで紫煙をくゆらしながら歓談されていたのでしょうか?
天井の端にデザインされた葡萄のモチーフ
ダイニングルーム
建物の中央に位置するダイニングルームは、庭に八角形の半分が張り出したようなデザインです。
天井のレリーフも面白いです。
隣にキッチンがあり、ブザーで呼び出せるようになっていました。
女中部屋
入り口の横にどの部屋で呼んでいるかわかる、ナースコールのような機械がありました。
これで、「お呼びでございますか?」と駆けつけるのですね^^
2階 主寝室横のお風呂、洗面所
これは、当時にしたら、ものすごくハイカラなお風呂だったでしょうね〜
主寝室から見た応接間
ここで客人の話しを聞いていたそうです。
高利貸しなどもしていたようで、いろんなお客さん(招かれざる客)が来るので様子を見て…^^;
階段上から見た応接間
映画やドラマで、上から全体を撮影するときは、クレーンを使うそうですが、この乾邸は、クレーンを使わずとも2階から撮れるので重宝されているのだそう。
映画やドラマのロケ地にもなっています
()内は公開年
映画
日本の一番長い日(2015年)
アルキメデスの大戦(2019年)
ドラマ
探偵由利麟太郎(2020年)
舞台が大正〜昭和の時代の映画やドラマに使われているようですね。
古い建物(レトロ建築)を見るのが大好きなので、興味深く拝見しました。
阪神間モダニズム建築
阪神間モダニズムとは、
日本で1900年代から1930年代(特に大正期から昭和初期)にかけて「大阪市と神戸市の間」を指す「阪神間」を中心とする地域において育まれた、近代的な芸術・文化・生活様式とその時代状況を指す。
個人の邸宅が多く、北野町の異人館も阪神間モダニズムにカテゴライズされています。
県庁前の相楽園に移設されている小寺家の厩舎も阪神間モダニズムだそうです。
旧乾邸は神戸市指定有形文化財に指定されおり、年2回特別観覧の日が設けられています。
直近は、11月1日~11月8日、1日2回制で公開されていました。
応募要項は神戸市の広報に告知されます。
歴史的建造物、産業遺産めぐり、興味深く楽しく、充実の1日でした。
ながながと書いてきましたが、これにて終了です。
おつきあいいただきましてありがとうございました!
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