先月、大阪市立美術館に「メトロポリタン美術館展」を観に行った帰り、美術館の裏手にある慶沢園という庭園を楽しんできました。
天王寺公園の中に、こんな素敵な日本庭園があったなんて知りませんでした。
レトロ建築、歴史的建造物が大好きなのですが、庭園巡りも大好きなので、美術館での美術鑑賞と建物鑑賞を終えた後にお庭も楽しめて、充実の一日になりました。
こちら ↓ 黒田藩蔵屋敷表門をくぐったら、左へ進むと美術館、右へ進むと慶沢園です。
慶沢園(けいたくえん)は、天王寺公園内にある純日本風の林泉回遊式庭園です。
大正15年(1926年)、江戸時代からの豪商・住友家から大阪市へ寄贈されました。
庭園は「植治(うえじ)」こと第7代小川治兵衞による施工で、平安神宮神苑、円山公園、無鄰菴など数々の庭園を手掛け、近代造園のスタイルを確立したと称えられる造園家です。
庭造りは、中央部に大きな池を配置し、築山を築き、その周辺には飛石や橋をめぐらせ、躍動する水の動きを足下に感じさせてくれる沢渡り(さわたり)の手法が用いられています。
大阪市HPより
美術館の帰りには見えるけど、行きには見えにくいところにあります ↑
住友家の15代、春翠こと友純は、公家(清華家)の出身で、東山天皇と繋がる人物ですものね。
慶沢園 南門(出入口)
ここで入園料を支払います
広々とした庭園が広がっています。
切石橋
広々として気持ちがいいです。
ほとんど人の姿が見えないのは、寒いからか、存在を知られてないからか?
切石橋の上から見た大阪市立美術館。
切石橋の上から見た、お庭の北側 ↓
四阿(あづまや)から見た飛び石
天然石だけでなく、加工した石なども混じってるのが面白いです^^
↓ 左が四阿です。
お昼ごろに雪が降っていて石が濡れているので滑らないよう、気をつけながら島の方へ渡りました。
渡った先から見た風景は…↓
ここにも切石橋が渡してあるので、ここを渡りました。
落ちないように、とドキドキ、のろのろ。
木々の枝が葉を落として裸なのが寂しいです。
また、新緑か、紅葉の時に来てみようと思いました。
大阪市立美術館は、辰野金造や片山東熊らの建築とは違った、シンプルなデザインですね。
湖に映るお城、のイメージ^^ ↓
↓ このあたりは、植治らしいワイルドな景観。これが沢渡りか…
角の取れていない、石を渡っていきます。
野趣に富んでいて、都会に居ながらにして、山の雰囲気。楽しい!
女性は、ハイヒールより、安定感のいい履物で行ったほうが安全で楽しめそうです。
滝も設えてありました。
水音と、足元に流れる水の気配を感じていると、ここが都会の真ん中だということを忘れます。
少し小高くなったところもあるので行ってみたのですが…木立に阻まれて、
「高いところから園内を見渡せる」、というわけではなかったです^^;
↓ この石の謂れを知りたいのですが、入り口で頂いたパンフレットには記載なし
これだけの奇岩ですから、伝説とかありそうなんですが^^
下りていく道は、コンクリート造り!ちょっと風情がないですね、後から整備されたのかな?
鏡の様な水面に、あべのハルカスが映ってきれいです。
↓ 左下が船着石、奥の大きい石が舟形石です。
園内北東の端にひっそりとお茶室があります。
露地門の屋根に鬱蒼と植物が茂っているのでこの門は使われていないのかもしれません。
こちらが通用門かしら?
美術館になる前、ここに住友家の本邸があったそうですが、なんと広い前庭。
公家出身の友純は、園遊会なども開いていたそうです。
往時を偲ぶのも楽しいです。
北門 旧藤田家正門 (出口)
藤田財閥の創業者・藤田伝三郎邸の門がなぜかここに。
1958年に移築されたそうです。
ここは出口専用です。
天王寺駅に戻りたいときは、南門から出ます。
この門を利用する人は少なそう。
立派な門なのでくぐってみたくて、撮影の間だけ出してもらいました。(守衛さんがいらっしゃいます)
15時20分~16時、約40分のお庭歩きでした。
これが個人の邸宅のお庭だったとは…贅沢!
さすがお公家様のされることは違いますね^^
見る角度が少し違うだけでも違った雰囲気を味わえるので キョロキョロしながら、スマホカメラでたくさんお写真を撮影して堪能しました。
美術鑑賞をした後の訪問で、冬の日差しに暮色がにじみ始めたので最後は、1人ということもありさっさか写真撮りながら回りましたが、次回、行くことがあったなら、ゆっくりと味わいながら回りたいです。
まだ、行かれたことが無い方は、ぜひ一度行ってみてください。
癒やされます♪
植治が作庭した、京都・岡崎の無鄰菴庭園訪問の記事です ↓
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